主日の福音 2000,03,12
四旬節第一主日(Mk 1:12-15)
四旬節は何日ある?
今日は、すうじの勉強だけしっかりしていってください。「数学」(すうがく)じゃないですよ、「数字」(すうじ)です。
教会の季節が四旬節に移ってまいりました。過ぎた水曜日が、「灰の水曜日」で、大斎・小斎のつとめの日でした。この、「灰の水曜日」から四旬節のスタートですが、四旬節と言うからには、この季節は40日あるのでしょうか。
四旬節は、灰の水曜日から、聖土曜日までを言うのですが、「四旬節第○○日曜日」と呼ぶ週間が五週ありまして、そのあと「受難の主日」が一週あります。これと、「灰の水曜日」から「水・木・金・土」で、四日です。「しちろくしじゅうに」で、水曜日からの四日を足すと、何と46日になるではありませんか。
46日もあるのに、教会はいい加減な数え方をして「四旬節」「四十日」というふうに呼び慣わしているのでしょうか。あるいは、数が合っていないのを承知で、無理をしているのでしょうか。
ご心配なく。教会は、きちんと根拠をもって、この季節を「四旬節」「四十日」としているのです。今日は、この点をはっきりくっきり勉強して帰ってください。
まず、教会がこの聖なる祭儀「ミサ」を執り行うようになったときから、日曜日は「復活の日」、「喜びの日」として祝ってきました。この伝統は今日に至るまでいささかも変わっていません。つまり、日曜日は、どの季節にあっても、「お祝いの日」であって、季節に妨げられないのです。
そうすると、「四旬節」の中で、日曜日は、第一主日から第五主日までと、受難の主日がありますから、合計6日間あります。灰の水曜日から、聖土曜日までの46日のうち、日曜日の6日間を外すと、ぴたり40日ということになりますね。日曜日は、四旬節であれ、待降節であれ、「喜びの日」「祝日」なのです。
今日からは、四旬節が「四十日」あるということを、誰にでもくっきりはっきり話せるはずです。話せるようになったのですから、私たちはこの一週間、教会の四旬節を伝える宣教者です。